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「ノミ」「マダニ」
ペットを飼っていれば1度は聞いたことのある寄生虫の名前かと思います。

この虫たちがどうやって感染するのか、ペットや人にとってどれほど危険かを知り、ペットたちを守ってあげましょう!


ノミ

ノミは体長2~3mmの昆虫に分類される生き物で、『卵→幼虫→さなぎ→成虫』という成長段階を経ます。
ペットや人に被害をもたらすのは成虫です。
ノミのライフサイクルblog


もし成虫を見かけたら、それは全体のほんの5%に過ぎず、残りの95%は未成熟のノミ(卵、幼虫、さなぎ)で環境中に潜んでいます。
気温13℃以上で繁殖が可能になるので、ペットたちが暮らす室内では一年中繁殖できてしまいます。
寄生後1~2日で産卵をし、平均2~3週間で成虫となります。ただし、さなぎの状態で長期間(最大約6ヶ月)生存する個体もあるそうで、ノミを駆除しきったと安心していたら、ある日突然ノミが大発生するといった事例が多々あります。


成虫はペットの身体の上で生活をします。
ペットの血液を餌とするため、吸血し、産卵します。

卵はペットの体表から落ち、ペットの寝床など環境中にばら撒かれます。
環境中で孵化し、幼虫→さなぎ→成虫と成長しペットへ寄生する、という自宅で繁殖サイクルが成立します。
卵やさなぎはとても小さく軽いため、埃に紛れて家具の隅などに潜みます。

一度もノミの被害に遭ったことがなく、外にも出ないペットでも『大丈夫』と言えないのがノミの怖いところです。
よく完全室内飼いのネコちゃんにノミが寄生していることがあります。
ノラ猫や野生動物がお庭やベランダに来てノミや卵を落としていったり、網戸越しなどで接触したり、人間が持ち込んでしまったりと、いつノミの被害に遭ってもおかしくないのです。


【ノミの駆除】

ワンちゃんやネコちゃんに動物医薬品(獣医師専売)の予防・駆除薬を決まったサイクルで通年欠かさず投薬することです。
薬の特徴としては、現在寄生しているノミの成虫をすばやく駆除したり、産み落とされた卵や幼虫の成長をストップさせたりします。(製品によって特徴は異なる)
また、1度の使用で駆除効果はしばらく持続します。(製品によって効果期間は異なる)

つまり、
『直接害のある成虫を駆除し続ける→卵が減る→幼虫・さなぎが減る→寄生する成虫が減る・全滅する』
ということです。

※市販のノミ予防薬(動物医薬部外品)について
主にノミを近寄らせない忌避薬が主成分であるものも多く、また、その忌避効果も高くないのが実情です。
製品によってはある程度の成虫駆除効果が認められるものもありますが、動物医薬品に比べると効果はかなり落ちます。



【環境の駆除】

  • 掃除機
    掃除機の届かない場所(例えばタンスの裏)にも卵やさなぎは潜んでいますので、掃除機だけでの駆除は難しいでしょう。
  • 洗濯
    ペットの使用するベットなどを洗濯して、卵などの未成熟なノミを除去します。ただし、未成熟のノミはペットの住む環境中のあらゆるところに潜んでいますので、洗濯だけでは充分な駆除は難しいでしょう。
  • 環境拡散型の殺虫剤(市販の家ダニなどを駆除する蒸散タイプのもの)
    環境中の幼虫には効果があります。ただし、これらの殺虫剤はペットにも害がある場合があり、中毒を起こす可能性もあるので、使用にはかなりの注意が必要であることと、卵やさなぎには効果がありません。


【ノミによる被害】

  • 強い痒みや湿疹などの皮膚病(ペット、人)※1
  • ノミアレルギー※2
  • 貧血
  • 瓜実条虫(通称サナダムシ)寄生※3
  • 猫ひっかき病(人への被害)※4
※1 人も間違って吸血され、ひどい痒みや皮膚炎に悩まされることがあります。
※2 ノミアレルギーはノミの唾液に反応してひどい皮膚炎になります。ノミの寄生数にかかわらず、一匹のノミに刺されるだけでもアレルギー反応を起こします。
※3 瓜実条虫とは犬猫の消化管寄生虫のことです。ペットが瓜実条虫の卵を持ったノミのをグルーミングなどで飲み込むことにより、瓜実条虫の寄生が成立します。
※4 バルトネラ菌という菌を持ったノミに吸血されペットが感染します。ペットは無症状ですが、感染したペットに引っ掻かれた人が、リンパ節の腫れや発熱などの症状を起こします。



マダニ

マダニは卵→幼ダニ→若ダニ→成ダニと成長し、卵以外の成長段階で吸血します。
マダニサイクルblog

マダニは特に春~秋にかけて活発になり、草むらなどに生息し、葉の裏などで寄生できる相手が来るのを待ち、相手が来たら体表に乗り移り、比較的柔らかい皮膚に吸血します。あらゆる動物(人も含む)に寄生します。
皮膚に食いつく時、麻酔に似た成分を分泌するため、食いつかれていることに気づかないことがほとんどです。食いついてから2~3日であごは皮膚内に硬く固定されます。
数時間~数日かけて吸血を続け、お腹がパンパン(飽血)になるとあごを離し、環境中に戻ります。そして脱皮し、次の段階へ成長もしくは産卵します。


【駆除方法】

  • ペットへ寄生している場合は専用の駆除・予防薬(動物医薬品)を使用する※1、※2
  • 人へ寄生していたら皮膚科へ受診する※2
    ※1 市販の駆除・予防薬は動物用医薬部外品のため、効果は低いので、動物病院で動物用医薬品の使用をお勧めします。
    ※2 無理にマダニを皮膚から引き離そうとすると、食いついたあごが皮膚内に残り、炎症を起こす可能性や、マダニの腹部を押すことでマダニの体液が皮膚内に注入されてしまう可能性があるので、決して無理に取り除こうとはしないようにしてください。


【予防】

  • ペットは動物医薬品の予防薬を定期的に使用する
  • 散歩などから戻ったらブラッシングなどを行い、食いつく前のマダニを取り除くようにする
  • 人は犬の散歩時、長袖・長ズボンなどでなるべく素肌を隠して行く
  • 虫除けスプレーなどを衣服に噴霧しておく(完全に寄せ付けないわけではありません)
  • 帰宅後は衣類にマダニが付いている可能性があるので、着替える

    マダニ対策blog


【マダニによる被害】

  • 貧血
  • 無理に取り除き残ったあごによる皮膚炎
  • 犬バベシア症の感染※1
  • 猫ヘモプラズマ症の感染※2
  • SFTS(重症熱性血小板減少症)の感染※3
  • そのほか多数の人獣共通感染症の感染※4
※1 バベシア原虫を持ったマダニに吸血され感染する犬の感染症(人に感染するバベシアも別にあるらしい)。原虫が赤血球に寄生し、赤血球を破壊する。それにより貧血、発熱、黄疸、元気食欲減退などの症状が表れ、死に至ることもある。
※2 マイコプラズマという細菌がマダニを介して感染する猫の感染症。貧血、発熱、黄疸、元気食欲減退などの症状を表す。また、感染した猫による咬傷感染や母子感染もすると言われている。
※3 SFTSウイルスを持ったマダニに吸血され感染する人獣共通感染症。発熱や消化器症状、リンパ節の腫れ、出血などの症状があり、死に至ることもある。また、感染した動物から人へ感染した例も報告されている。
※4 ライム病、日本紅斑熱、ツツガムシ病などなど、マダニは多くの病原体の媒介をします。




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春の予防シーズン到来!!